今回は、初心者の方にも分かりやすいように、AutoCAD,AutoCAD LTのハッチングの方法について解説したいと思います。
ハッチングとは、選択した範囲内を線分などで特定の模様で埋める作業の事をいいます。
ハッチングの表現によって、図面に強弱ができ全体に見やすくなります。
もし、「線分」のコマンドのみでハッチングレベルの作図を行うと、かなり時間が掛かってしまいます。
時間の短縮の方も含め、ハッチングの方法にも応用があるので合わせて解説します。
AutoCAD,AutoCAD LTのハッチングの進め方
何かの図形の中にハッチングを作図したい時は、AutoCADの場合ハッチングコマンドを活用します。
使い方もシンプルで、リボンタブの中にあるハッチングコマンドを選択します。
パターン(ハッチングの見た目)と尺度、レイヤーなどを設定しハッチングを作図したい範囲を選択。
「ハッチング作成を閉じる」をクリックし、ハッチングの編集が終了すると選択されたパターンなどで作図されます。
あらかじめハッチングすることを決めている時などは、事前に図形をポリラインで書くことによって、「範囲選択」の時の精度とスピードを上げることができます。
AutoCAD,AutoCAD LTのハッチングの間隔を指定する方法
ハッチングの手順の時に、「パターン」の所を「ユーザ定義」に変更することによって、ハッチング間隔などを調整することができます。
全体的な手順は、ハッチングの作図と変わりはありません。
また、キリが悪いハッチングの作図を行う時も、原点を変更することによってハッチングのスタートを変更することができます。
AutoCAD,AutoCAD LTのハッチング編集の方法 作図済みのハッチングを変更するには?
作図済みのハッチングのパターンや尺度を変更することができます。
既に作図済みのハッチングをクリックすると、ハッチングエディタが表示されます。
ハッチングエディタから「パターン」や「尺度」を変更することができ、プロパティなども変更することが可能です。
AutoCAD,AutoCAD LTのハッチング作業の応用テクニック
ハッチングの境界の再作成の方法
ハッチングの作図後にハッチングの境界を消去してしまうことがあります。
しかし、編集作業に移ることによってハッチングの境界が再度必要な時がたまにあります。
そういう場合は、ハッチングをクリックし、ハッチングエディタの「境界」→「再作成」の手順で進めれば復元することが可能です。
ハッチングを一つのオブジェクトから分解する方法
通常の使い方では、ハッチングをクリックするとハッチングエディタが表示され、編集が可能になります。
しかし、編集の方法によってはハッチングを分解することができ、1つ1つのオブジェクトとして修正が可能になります。
リボンタブの「修正」パネルの「分解」を選び、分解したいハッチングを選択すると「線分」や「円弧」に分解されます。
大きい面積をハッチングで作図し、細かい編集を分解してから行うのも一つの進め方です。
AutoCAD,AutoCAD LTのハッチングについて まとめ
今回は、AutoCAD,AutoCAD LTのハッチングの方法について記事にしてみました。
他のコマンドより出番が少ないですが、ハッチングやオフセットのコマンドを使いこなすと、作図のスピードや修正作業が飛躍的にアップします。
図面では、線の数が多い方が精度の高い図面に近づきます。
反復作業などの繰り返す作図に関しては、こういうコマンドを積極的に使っていきましょう。