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フロアダクトやセルラダクト配線とは?3分で読める配線工事の種類

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家庭用の低圧電気や、ビルなどの高圧受電・電気の配線工事には方法がいくつかあります。

建築のボリュームや用途によって使い分けられたり、電気を供給する先によって選定することもあります。

フロアダクトセルラダクト配線など、身近なようで複雑な「配線工事」について今回は紹介します。


一番多いのはケーブル配線?

ケーブル配線で施工やメンテナンスの作業を軽減の参考画像
ケーブル配線で施工やメンテナンスの作業を軽減

商業施設や公共施設などの大規模建築物の配線工事には、「ケーブル配線」が多く使われます。

理由としては、金属製の配管よりも施工性が高く、露出のままケーブルラックなどで施工できるのがメリットとして挙げられます。

保護管などを使わないのを前提として、電気の供給先ごとにケーブルを色分けし、トラブルにも対応しやすく工夫されています。

配線工事の種類や内容(フロアダクト・セルラダクト・フリーアクセスフロア・バスダクト)

用途によって使い分ける配線工事(フロアダクト・セルラダクト・フリーアクセスフロア・バスダクト)の参考画像
用途によって使い分ける配線工事(フロアダクト・セルラダクト・フリーアクセスフロア・バスダクト)

ケーブル配線以外にもいくつも種類があるので紹介します。

フロアダクト配線

フロアダクト配線は、コンクリートのスラブ(床)内に格子上にダクトを設け、その内部に配線関係を通し収納する形の方法です。

オフィスビルなどの用途で多く採用され、将来的な部分を踏まえ間取り変更時に対し、配線の取り出しなどにも応じやすく、見た目もスッキリします。

ダクトサポートと言われる支持材を用いて高さ調整を行い、接続部に関してはジャンクションボックス等を用いるので、後の点検や交換作業も行いやすい方法に分類されます。

フロアダクト工事に用いる配線は、直径3.2mm以下の単線やより線が使われ、接地工事の分類としては「D種300V以下の低圧電気機械器具や金属製外箱・金属管などに施す接地工事)」に該当します。

フロアダクト工事の確認項目です。

  • フロアダクトの工事対象は、乾燥したコンクリートの床内限定
  • フロアダクト工事は、屋外用ビニル絶縁電線(OW線)を除く絶縁電線を使用
  • 接地工事の分類はD種接地工事。ダクトの長さに関わらず省略不可
  • 電線の接続方法は、原則としてジャンクションボックス内フロアダクト内での接続は禁止
  • ダクト同士の接続はダクトカップリングを使用し、終端部は閉塞

セルラダクト配線

セルラダクト配線とは、S造(鉄骨)などで床の材料として使われる「デッキプレート」の形を生かし、溝の部分を使って配線を通す方法です。

オフィスの床配線に採用されることが多く、管配線より自由度が高いのもメリットの一つです。

使用電圧は300V以下の屋内の乾燥した場所で、点検出来る場所に設置することができます。

セルラダクト工事の特徴です。

  • S造などの床構造材の一部として使用されるデッキプレートの溝を利用し、配線を通す方法
  • セルラダクト工事の接地工事はD種接地工事
  • セルラダクト工事は、屋外用ビニル絶縁電線(OW線)を除く絶縁電線を使用

フリーアクセスフロア配線

フリーアクセスフロア配線は、床を二重構造にすることにより、その床と床の間にできた空間内に配線を通す方法です。

上部の床はスチール製や樹脂製などの種類があり、重過重用や軽過重用など、商品も多様化してきています。

配線へのアクセスが比較的容易な工法になります。

バスダクト方式

バスダクトとは、金属製のダクトに配線を納めた形の工法です。

バスダクト自体が導体に銅・アルミを使用しているので、電気や機械的な特性が優れており、ケーブル工事より費用は割高になりますが、美観や安全面、施工性の向上が望めます。

アンダーカーペット方式

アンダーカーペット方式は、ケーブル配線の要領と似ており、カーペットの下にケーブルを設置する方法になります。

通常のケーブルを使用すると凹凸ができるので、フラットケーブルを使用するのが主流です。

フロアダクトやセルアダクト配線とは?3分で読める配線工事の種類や内容。 まとめ

今回は建築工事などで使用される配線工事について紹介しました。

今回紹介した方法以外にも、低圧の場合はPF管やCD管といった配線を後から仕込める空配管などの工事も多く見かけ、日を追うごとに多種多様化しています。

電気配線などは建築の中でも重要な内容に該当するので、基本的的な部分は理解しておきたいですね。

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archi

普段は設計メインの建築エンジニア。 休日は趣味(スポーツ・遊び)を堪能する2児の父。 ハウスメーカーやデベロッパー、設計事務所などを渡り歩き、住宅から大規模建築まで様々な分野を取り扱うストロングスタイル! 所有資格/建築士/宅建士/AFP/古民家鑑定士/福祉住環境コーディネーター/大型免許・大型二輪/一級小型船舶免許操縦士他

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