照明関係の資格試験でよく問われる「輝度(きど)」「光度(こうど)」「光束(こうそく)」「照度(しょうど)」について分かりやすく解説したいと思います。
それぞれが光の意味を表しており、おまけに似ている内容なので、資格試験なのでも混同しやすい項目になります。
それぞれの特徴を踏まえ紹介していきます。
輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)
光に関係する単位や用語として多く使われるのは、輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)になります。
似たような言葉ですが、内容がそれぞれ異なります。
輝度(きど)
輝度(きど)とは、光源の明るさの度合い、ある方向からみた単位面積当たりの明るさを表し、単位はcd/m2(カンデラ毎平方メートル)で「nt」とも表現されることも有ります。
ディスプレイなどの明るさは輝度になり、輝度=明るいというイメージになります。
パソコンの作業が多い中で、輝度の調節等が近年着目されています。
光度(こうど)
光度(こうど)は、光の強さを表し単位はcd(カンデラ)が使われます。
光源から特定の方向へ照射される光の強さの事をいい、車のヘッドライトなどが光度で規定されています。
光束(こうそく)
光束(こうそく)とは、単位時間当たりの光の量を表し、単位はlm(ルーメン)が使われます。
中でも、光源がすべての方向に放出する光の量を全光束といい、この数値がランプの数値として使われたりします。
照度(しょうど)
照度(しょうど)は照明の明るさを表し、単位はlx(ルクス)が使われます。
どれだけ対象物を「照らしている」かを表す指標であり、机の上や部屋などの明るさを示すのに利用される
光束は目の分光感度が配慮されての光の表現なので,照度が高いとその面は明るいということになる。
1㎡の面内に1lmの光束が入射しているときの面の照度が1lxとういう換算
輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)の関係性
輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)の関係性ですが、図で表すとこのようになります⇩
出典:金沢市ホームページより
発光面から輝度⇒光度⇒光束⇒照度と流れで覚えるのが理解しやすいかもしれません。
輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)のまとめ
簡単に紹介してきた輝度(きど)・光度(こうど)・光束(こうそく)・照度(しょうど)の単位を表にしてみます。
単位 | ||
輝度(きど) | cd/m2(カンデラ毎平方メートル) | モニターやディスプレイの明るさ
パソコンのディスプレイで100~120d/m2 スマートフォンで140d/m2前後 |
光度(こうど) | cd(カンデラ) | 車のヘッドライトなど 2灯式、走行用前照灯1灯につき15000cd以上4灯式走行用前照灯1灯につき12000cd以上 |
光束(こうそく) | lm(ルーメン) | 電球などの明るさの目安 LEDシーリングライトの場合で6帖の目安は3000lmが目安 |
照度(しょうど) | lx(ルクス) | JIS基準において必要な作業面の照度が決められている 学校の教室:300lx以上作業を伴う倉庫:200lx以上など |
イメージ画像と表で少し分かりやすくなったかと思います。
光学的な知識は、照明設計、ディスプレイ技術、通信技術、エネルギー効率の向上など、多くの分野で革新的な発展を実現する可能性があります。
光に関する概念を学び、実際の応用に向けてのことは、科学と技術の未来に向けて重要なステップです。
様々な資格試験でも問われることが多い項目なので、理解していきましょう。