独創性のある曲線で建築を表現し、ブラジルに世界遺産を残したオスカー・ニーマイヤー
偉大な建築家が残した建築と共に紹介したいと思います。
オスカー・ニーマイヤー
出典:wikipedia
オスカー・ニ-マイヤーはブラジル、リオデジャネイロ生まれの建築家。
リオデジャネイロ国立芸術大学建築学部を卒業し、ルシオ・コスタとカルロス・レアンの設計事務所で建築のキャリアをスタートさせています。
その二人の出会いは、ルシオ・コスタが旧教育保健省庁舎の設計の時にル・コルビジェを顧問として招いた際にオスカー・ニーマイヤーと出会っており、出会うべきして出会った二人と言えそうです。
オスカー・ニーマイヤーのキャリアは、1940年代にピューリッツァー賞を受賞したプロジェクト「パンペルマス教会」で国際的な注目を集め、1952年にはコルビュジエと共同で、ニューヨークの国際連合本部ビルの設計を担当しています。
キャリアの中盤はフランスで活動し、フランス、イタリア、アルジェリアなどでも作品を残しています。
2012年に104歳で亡くなっており、亡くなる直前までデザインを続けていたと言われています。
約1世紀に渡り、ブラジルを中心に世界に数々の作品を残しました。
オスカー・ニーマイヤーが残した建築
巨匠オスカー・ニーマイヤーは数々の作品を世に残しました。
オスカー・ニーマイヤーは数々の名作を世に送り出していますが、その中でも特に有名なのはブラジリアの首都プロジェクトです。
彼のデザインした国会議事堂、大統領官邸、最高裁判所などは、現代ブラジルのシンボルまた、国際連合本部ビルのチームに名前を連ねるなど、世界的なプロジェクトにも設計されています。
ブラジルの公共建築はオスカー・ニーマイヤーが作ったと言われ、後に「ブラジリア」が近代都市都市として世界遺産に登録されています。
その作品を紹介します。
ブラジリアメトロポリタン大聖堂
オスカー・ニーマイヤーの代表作の一つ。
写真はブラジリア大聖堂の正面の姿。
1970年に完成し、16本の曲線を描く柱から構成されており、ニーマイヤーは「祈りの手」を表現させたと語っています。
ブラジルの光を表す「白」の曲線が天空まで伸びているファザードと、内部に使われているステンドグラスの調和は見に行く価値あり。
ブラジリア大聖堂の近くに立つ4つの像は、ヨハネ・マタイ・マルコ・ルカの四聖人を表現したものと言われています。
ニテロイ現代美術館
出典:wikipedia
グアナバラ湾の対岸に位置しニテロイの崖に存在する美術館。
1996年の作品なので、オスカー・ニーマイヤーが86~88歳の時にデザインされたことになるのでしょうか。
近未来的な曲線から成形される建物は、ニーマイヤーは「花をイメージした」と言われています。
入口からエントランスまで繋がるアプローチは「赤」で描かれ、内部はモダンアートを中心に展示されています。
建物の全方位に窓が有り、360度全体を見渡せることも見どころの一つです。
オスカー・ニー・マイヤー美術館
出典:wikipedia
ブラジル南部のクリチバに存在するオスカー・ニーマイヤー美術館
地元住民からは「目のミュージアム」と言われ、観光客を驚かせる建造物になっています。
2002年にオープンし多くに人が訪れています。
オスカー・ニーマイヤーは2006年に最後に結婚した女性の曲線美を愛していたそうで、美術館にも女性の曲線を表現したデザインが見受けられます。
ブラジル国立美術館
出典:wikipedia
1956年に建築されたブラジル国立美術館
オスカー・ニーマイヤーの象徴と言える曲線の集合体で表され、宇宙基地を彷彿させる外観は圧倒的。
4階建て構造になっており、写真や絵画などが展示されています。
連邦最高裁判所
連邦最高裁判所出典:wikipedia
1956年にブラジル国立美術館と同時期に建築された連邦最高裁判所
首都ブラジリアに位置し、建物の前には「目隠しの像」が佇んでいる。
「目隠しの像」が目隠しをしているのは、目の前の情報を遮断し公平な目で裁判を行うことを表しています。
一見、美術館や博物館を連想させるこの建物。
三権広場には、この裁判所と国会議事堂、大統領府と合わせて併設されています。
ブラジルを作った巨匠、オスカー・ニーマイヤー まとめ
オスカー・ニーマイヤーは、彼独自のスタイルと技術的な革新によって、世界中に永続的な足跡を残しました。
彼の建築は、形と機能の完璧なバランスと、社会と環境との調和を目指して彼の哲学を現しています。
今日でも、ニーマイヤーの作品は人々を魅了し、次世代の建築家たちにインスピレーションを提供し続けています。
建築作品は600作品を超えているとも言われ、100歳を超えても現役を続けた姿は、多くの人に影響を与えています。
ブラジリアの世界遺産登録に貢献し、「 自由な曲線」の哲学を確立させたオスカー ・ニーマイヤー
ブラジルを訪れた際は、是非彼の建築の世界を楽しんでください。