今回は、初心者の方にも分かりやすいように、JWCAD(JWW)で塗りつぶしの方法(色を塗る)と画像を挿入する方法を紹介します。
JWCAD(JWW)でも、他のCADソフトと同様に作図済みの図形に着色したり、画像を挿入することができます。
この方法を覚えると、線だけで表現している図面なども色分けすることができたりするので、特定の領域や部品の種類、用途によって色やパターンを変えることで、その領域の特性や役割を一目で識別でき、視覚的に相手に伝わりやすい図面などを作ることができるようになります。
また、強調したい部分についても、着色することで主要な部分や注意を引きたいエリアを明確にすることができます。
作図の上では、書き方によって他の作図と混在して修正がかなり大変になるので、レイヤー管理などがポイントになってきます。
- JWCAD(JWW)で色を塗ったり、塗りつぶしたりするにはどうすればいいの?
- JWCAD(JWW)で塗りつぶした後の色の変更方法は?
- JWCAD(JWW)で塗りつぶした後の削除方法は?
- JWCAD(JWW)で画像を挿入するにはどうしたらいいのか?
そんな内容について解説します。
JWCAD(JWW)で塗りつぶし・色を塗るには「多角形」コマンドの出番
JWACAD(JWW)の「多角形」コマンドでは単色塗りつぶしが主流
「塗りつぶし」の方法にもいくつかありますが、JWCADで一番多く使われるのが「単色塗りつぶし」
外部変形などを使うとグラデーションでの着色が可能ですが、シンプルな方法のみ紹介します。
- 単色塗りつぶし: 一つの色で領域を均一に塗りつぶす方法。基本的であり、シンプルな識別に使われます。
- グラデーション:二つ以上の色をスムーズに融合させる方法。動的な表現や立体感を出す際に用いられます。
JWCADの「塗りつぶし」の方法のプロセスは大まかに以下のようになります。
- 塗りつぶしを適用する図形や領域の選択。
- 塗りつぶしツールの選択。
- 塗りつぶしのタイプ(単色、グラデーション、パターン)の選択。
- 色やパターンの設定。
- 必要に応じて、透明度や境界線の設定の調整。
繰り返し、スピ-ディーに行えるようにこれから紹介する手順を理解していきましょう。
JWACAD(JWW)の「多角形」コマンドを使いこなし,塗りつぶし着色する方法
JWCAD(JWW)で、作図した内容に色を塗ったり着色したい場合は、基本的に「多角形」コマンドを活用していきます。
まずは色を塗りたい絵を作図画面で準備します。
JWCAD(JWW)で「矩形」や「円」などの作図方法については、過去に紹介しています⇩
今回は100cm×100cmの正方形を二つ作り、その右側の正方形を「多角形」コマンドで塗りつぶしの作業を行います。
JWCADの画面左側のツールバーに「多角形」というコマンドがあります。
その「多角形」コマンドをクリックし、次は上部ツールバーの「任意」コマンドを続けてクリックして次の画面に移ります。
「ソリッド図形」と「任意色」にチェックを入れると「色の設定」のポップアップが出てきます。
この「色の設定」のポップアップ内で初めから用意されている「色」を選ぶこともできますが、右側のコントロールバーをスライドさせることによって「色」の調整を行い、細かい設定で「色」を作成することができます
また、コントロールバー下部の「色合い」「鮮やかさ」「明るさ」「赤」「緑」「青」の数値を変更することでも、調整や作成が可能になります。
「色」の仕様を選択した後は、塗りつぶした図形にカーソルを運び、ソリッドモードで正方形の角の4点を順番に右クリック。(端点を狙わない時は左クリックでもOK)
右クリックを終えてツールバー左上の「作図」ボタンを押すと、選択した「色」でクリックした点の内部を着色します。
これで「多角形」コマンドを使った着色は完成です。
JWCAD(JWW)で色を塗る方法(塗りつぶし)は覚えると作業はシンプルです。
*JWCAD(JWW)は基本的に画面左下に案内的な「指示」が出ます。次に何をすればいいのか分からなくなった時はそこを確認するのもアリです。
JWCAD(JWW)で既に塗りつぶしてしまった多角形を色変更する方法
JWCAD(JWW)では既に「塗りつぶし」済みの図形でも、色の変更のみを変えることができます。
そもそも「多角形」コマンドを塗りつぶす方法は、少し手間が掛かるのと、クリックの回数が多くなってしまうのと、角のポイントを押さえるために「拡大」「縮小」を繰り返すことになります。
また、塗りつぶし着色完了後に色の修正などがあった場合、一旦消去し、初めからやり直すのはすごい労力になります。
そうならないために、簡単に別の色に変える方法があります。
中央のグレー色の四角形を赤色に変更したい場合を例に説明します。
右側のツールバーの「属取」ボタンを押し、変更後(取得したい)の色から属性を取得します。
後は、色を変えたい多角形にカーソルを合わし、キーボードの「ctrlボタン」を押しながら左クリックをすれば色が変わります。
初めから「塗りつぶし」作業を行う手順より、簡単に修正や変更ができます。
JWCAD(JWW)で塗りつぶした後から消す方法
JWCAD(JWW)で塗りつぶした後、「塗りつぶし」箇所を削除する方法は簡単です。
ツールバーより「削除」コマンドを選択し、削除したい図形や着色の上で「右クリック」を押してください。
対象となる範囲の着色部が削除されます。
複雑な図形を「多角形」コマンドで「塗りつぶし」を行った場合、「塗りつぶし」の角度の個数に比例して自動的に着色図形が割り振られるので、塗りつぶしの着色部を後から消すには、複数回クリックが必要になります。
その場合は、「範囲選択」コマンドなので、対象となる図形を「左クリック」で選択し、まとめて削除することが出来ます。
「範囲選択」のコマンドで選択する過程でミスすると一からのやり直しになるので、レイヤー分けなど工夫が必要です。
JWCAD(JWW)で「円」を「塗りつぶし」の方法
「多角形」コマンドでの矩形の「塗りつぶし」方法を解説してきましたが、「円」の塗りつぶしも可能です。
その場合は、「多角形」→「任意」コマンドを選択した後、「円・連続線指示」コマンドを選択し、着色したい「円」の曲線をクリックするだけで可能になります。
JWCAD(JWW)で「円の半分」や「曲線」を塗りつぶしたい方法
「円」の塗りつぶし方法を紹介しましたが、「円の半分」や「曲線」の範囲のみも、塗りつぶしの着色が可能です。
その方法は、「円」の塗りつぶし方法に「弓型」のチェックボックスにチェックを入れ、曲線をクリックするだけで「塗りつぶし」が可能になります。
「多角形」→「任意」コマンドを選択した後、「円・連続線指示」コマンドを選択し、「弓型」にチェックを入れる→塗りつぶしたい「円の半分」や「曲線」をクリック。
JWCAD(JWW)で「円」の中抜きで塗りつぶしたい方法
「円」の塗りつぶし、「曲線」の塗りつぶしと同様に、「円」の中抜き範囲での着色を行う方法は「円外側」にチェックを入れて作業を行えば、自動的に作図されます。
「多角形」→「任意」コマンドを選択した後、「円・連続線指示」コマンドを選択し、「円外側」にチェックを入れる→塗りつぶしたい「円」をクリック。→「円」の外側の着色。
多重円や矩形同士の図形で中抜きを行いたい場合は、中抜きの図形を白く塗りつぶすしか方法はありません。
中抜きのように塗りつぶしを行いたい場合は、
「多角形」コマンドで「円・連続線指示」で外部側の図形を着色⇨「shift]」キーを押しながら縮尺のところで左クリックを押し、「逆順描画」に切り替えた後、印刷時に影響の少ない「色」で内部の図形を塗りつぶし着色
上記のような手順になります。
JWCAD(JWW)で画像を挿入する方法
JWCAD(JWW)でも画像を挿入することができます。
形式が「bitmap」形式のみなので、写真などのJPEGデータは変換する必要があります。
この画像は「画像挿入」後の画像です。
先程の多角形コマンドの時に使った画像をスクリーンショットし、そのまま貼り付けました。
手順としては、上部ツールバー上の「編集(E)」を選び、その中から「画像編集(G)」を選びます。
上部ツールバーが切り替わるので「画像挿入」ボタンをクリックし、画像を選び、好きなところに貼り付けるだけです。
もちろん図面に貼り付けたりすることも可能ですが、PCの環境によっては、スピードが重くなったりします。
画像データのbitmapデータを、別のフォルダなどに移動してしまうと表示されなくなります。
フォルダをそのまま移動してしまった場合も同じような現象が起きるので注意が必要です。
【初心者向け】JWCAD(JWW)の塗りつぶし方法(色を塗る)と画像を挿入する方法 まとめ
今回は、JWCAD(JWW)で塗りつぶしによる色を塗る方法と、画像などの貼り付け方法について記事にしました。
両方とも身につければ、作画した内容や図面などを彩ることができます。
しかし、CAD上で行う作業量が増えれば増えるほど、ミスが起きたり修正作業が厳しくなります。
そうなった時に「レイヤー」での管理などが重要になってくるので、コマンドを切り替える時は属性管理は非常に重要です。
まだしばらくJWCADに関する記事を続けていきます。