CADの種類にも色々なタイプがあります。
その中でも、世界中で使われておりNo.1のシェアを誇っているのがAutodesk社のAutoCADになります。
BIMなどの3DCADが主流になるにつれ、AutoCADのような汎用CADの出番が増えつつあります。
今回はAutodeskのAutoCADについて少し解説していきます。
目次
Autodesk社とは?
Autodeskとは、AutoCADなど3D技術などを使って、設計やデザイン向けのソフトウェアリーディングの会社です。
1982年にAutoCADの発売を機にアメリカで設立され、日本法人は1985年に設立されています。
現在は取り扱えるCADの種類も多く、デザインのみだった時代から、可視化やシュミレーションなど先駆けて取り組まれ、ヒット映画や街中にあふれるデザイン、建築の世界などでAutodesk社の製品が使われています。
AutoCAD以外のCADの種類
AutoCADからスタートしたAutodesk社ですが、現在ではかなりの数のソフトを取り扱っています。
少しAutodesk社が取り扱っているCADの種類の一部を紹介します。
AutoCADとAutoCAD LT
Autodesk社の代表CADです。
1982年の発売から根強い人気があり、築設計、土木設計、機械設計、電気設計など、幅広い分野で活躍しているCADソフトになります。
業者の特化したツールなども用意されており、Architecture(建築設計)、Mechanical(機械設計)、Electrical(電気制御設計)、Map 3D(地図情報)、MEP(設備設計)、Plant 3D (3Dプラント設計)、Raster Design (ラスター画像処理)などの分野に分かれています。
業種に特化したツールセットでは、作業や注釈を自動化できたり、ルールに基づいたワークフローで専門規格を適用して、集計表、リスト、表を生成することも可能になります。
現在では、デスクトップ、Web、モバイルなど様々なプラットフォームから接続や編集が可能で、場所を選ばず、どこでも作業ができるようになっています。
またAutoCAD の廉価版としてAutoCAD LTというソフトがあります。
AutoCAD LTは2D 作図、図面、ドキュメントの作成の特化したソフトです。
AutoCADのように業種別ツールセットが無く、ソリッド、サーフェス、メッシュ オブジェクトを使用して 3D モデルを作成や編集、カスタマイズ出来ないことがデメリットになります。
しかし、元々のAutoCADの作図性のレベルが高いため、2D 作図のみのAutoCAD LTのような商品も誕生しています。
3ds Max
3ds Maxはゲーム開発や、設計ビジュアライゼーションに特化したソフトです。
アニメーションや3Dモデリングなど魅力的なVRの世界を創ることができます。
Maya
Mayaは映画やゲームなど、3Dアニメーションやモデリング、シュミレーションやレンタリング用ソフトウェアになります。
映画や海外ドラマなどの制作にMayaが多く使われており、3DやVFXの世界では欠かせないソフトになります。
Fusion360
Fusion360は、製品開発に必要な設計から開発、製造までの全てのプロセスをクラウド上のプラットフォームで繋ぐことができる3D CAD/CAM/CAE ツールになります。
工業デザインやメカニカルデザインに多く使われており、WindowsとMacの両方でも使えます。
Invester
Inventor はハイ レベルの 3D 機械設計、図面作成、製品シミュレーションのツールが搭載された 3D CAD ソフトウェアになります。
1999年にリリースされ、製造系3次元CADの分野ではミッドレンジCADとして位置づけられています。
Revit
Revit はBIM(Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング))による建築設計、MEP(機械、電気、配管)エンジニアリング、構造エンジニアリング、施工に役立つ機能が搭載されているCADになります。
Revit は、1 つのソフトウェア環境で意匠設計からのアイデアを設計図書に取り入れることができ、魅力的なビジュアライゼーションを作成できます。
また構造設計専用ツールを使用して、他の建築コンポーネントと連携する構造モデルも作成可能。建物が建築規制や安全基準に準拠しているかどうかも評価できます。
関連チームのメンバーと共同で作業でき、複数の作業者が一箇所に保存したモデルを共有して利用することも可能です。
AutoCADで何ができる?
1980年代の発売から、2次元の作図CADの中では圧倒的なシェアを誇り、3DCADが主流になる現在でも、3次元での機能をいち早く実装し、様々な業界を支えています。
2次元CADの時代は設計事務所を中心に展開していますが、建築だけでなく、土木や機械など製造分野や電気分野などにも力を入れています。
AutoCADを使ってできること
- コマンドを使い作図
- 文字の作成や引き出し線などの作図
- PDFやDWGデータを読み込み、そこから書き込みやアタッチが可能
- 照明やマテリアルを使ってのレンタリング
- 表の作成(Excel のスプレッドシートにリンク可能)
- ソリッド、サーフェス、メッシュ モデリング ツールを使用して、3D モデルの作成
- 3D レーザ スキャナやその他のテクノロジーによって取得した点群ファイルをアタッチし、そのファイルに基づいて設計を開始できる。
- オブジェクト、ブロック、属性から、図面上の情報など、さまざまな情報のデータ抽出が可能
主に使われる作業を簡単にまとめてみました。
簡単な日曜大工の図面から、大規模商業施設の設計や本格的な車のデザインなど、その使い方は扱うユーザーに委ねられます。
AutoCAD を使いこなすことによって、仕事の効率はもちろん工場しますが、遊びの選択肢も大幅に広がります。
CADソフトとして完成度が高いので、使いこなしたり、アウトプットをするとなると時間がかかります。
次回からAutoCAD の操作や機能を紹介していきます。