今回はAutodeskのBIMソフト、Revitでビューの作成方法を紹介します。
Revitでは図面ごとに、「ビュー(view)」という考え方が用いられています。
木造2F建ての場合の「ビュー」の基本は
- 設計GLビュー
- 1F平面図ビュー
- 2F平面図ビュー
上記の内容になってくると思います。
「ビュー」ごとに、各プロパティ内の設定ができるので、使いながら慣れていきましょう。
モデリングを作り込むためには、「ビュー」の数のコントロールが作業効率アップのコツになります。
先程の内容に、作成する内容とビューを付け加えてみます。
木造2階建の場合
- 設計GLビュー(敷地境界等)
- 基礎伏図ビュー(基礎など)
- 1F床伏図ビュー(大引・根太など)
- 1F平面図ビュー(壁や柱、設備機器の配置など)
- 1F天井伏図ビュー(梁など )
- 2F床伏図ビュー(2Fの床組状況など)
- 2F平面図ビュー(2Fの壁や柱、設備機器の配置など)
- 2F天井伏図ビュー(梁など)
- 屋根伏図ビュー(母屋や垂木、屋根など)
RC造や鉄骨造の場合は、詳細図なども含め図面の種類が多岐に渡ります。
また、ビューの設定にどの範囲まで見ることができるか?という設定を行うことができます。
極端に言うと、1つのビューで「ビューの範囲」を、設計GLから設計GL+8000ぐらいにすれば、全てまとめることができます。
しかし、その場合だと情報同士が交差してしまい、訳が分からない図面になってしまうのと編集が大変です。
後の作業を考慮した上でビューを設定しておくことがBIM攻略の近道になります。
伏図関係などは、ビューの範囲を絞り込むなどが理想の設定です。
Revitでビューを作成
Revitでビューを作る時は「複製」で作ることになります。
初めから設定されている「ビュー」のどれかを選択し、右クリックで「ビューを複製」を選択します。(複製で作るので、編集作業が少なくなるような「ビュー」を選択)
簡単にビューを作ることができます。
Revitのビュープロパティの見方
ビューを個別に設定することで、図面の見やすさや作業効率が向上します。
設定する箇所は、ほとんどビュープロパティ内で変更ができるので概要を紹介します。
ビュープロパティを見やすいように、画面中央に配置しました。
それぞれの項目の内容になります。
ビュースケール
ビューの縮尺の設定を行えます。
用意されている縮尺比率からカスタムまで可能です。
カスタム比率の場合は「スケールの値」で調整します。
モデル表示・詳細レベル
表示するモデルの設定を行えます。
「標準」では全ての要素を標準形式で表示
「ハーフトーン」などでは、一部を参照要素として使用できます。
ビューの詳細設定を「詳細レベル」を簡略・標準・詳細で行えます。
表示/グラフィックスの上書き・グラフィックス表示オプション
各パーツの線分・透過度・パターンなどを調整することができます。
向き
ビュー内のプロジェクトの方位を、真北や北で切り替えができます。
壁結合部表示
全ての壁を包絡するか、同じタイプの壁だけ包絡するかを選択できます。
専門分野
建築・構造・機械・電気・給排水衛生設備・コーディネーションから選べます。
隠線の表示
ビュー内の隠線の表示を調整します。
カラースキーム
カラースキームの位置を選ぶことができ、モデル要素にカラースキームを適用させる時は「前景」、平面図の床だけなどの背景の部分のみは「背景」を選択します。
アンダーレイ・範囲
アンダーレイと言われる現在の平面図ビュー内のモデルの範囲を表示します。
レベルを指定し、見下げなどの方向を決めていきます。
範囲
ビューの境界を指定したり、範囲を指定したりします。
識別情報
ビューのテンプレートや名前の設定を変更・確認できたりします。
Revitでビューの設定や作成する方法 まとめ
Revitでビュー関係の内容を記事にしてみました。
ビューのプロパティなど、慣れない用語が多いので設定に戸惑うかもしれません。
建築の用途やボリュームによっては、ビューの種類や使い方も増えてくるので基本は押さえておきたいところです。
次回も引き続き、Revitの記事になります。