住宅 建築

長期優良住宅化リフォームで住まいを快適にするには。失敗しない住宅計画の基礎知識

更新日:

長期優良住宅化リフォームで住まいを快適にするには。失敗しない住宅計画の基礎知識の参考画像

リフォーム工事でも様々な補助金や助成金を使えるのを知っていましたか?

リフォームといっても幅広く、クロス張替や水廻りのリフォームから間取り変更、耐震補強工事など種類も様々です。

工事内容に伴い工事価格も比例し、建て替えの半分以上の費用になるのも珍しくありません。

その中で、国交省や各自治体が各種補助金関係の体制を整えているので、今回は長期優良住宅化リフォームについて解説します。

長期優良住宅化リフォーム推進事業とは

長期優良化リフォームとは?の参考画像

長期優良化リフォームとは?

既存住宅の長期寿命化や省エネ、複数世帯の同居、子育て環境の整備を含めて支援を行う制度です。

元々は新築住宅のみで始まった制度ですが、リフォームでは2016年に試験的に始まりましたが、今では認定制度として定着しています。

年度ごとに予算が限られているので、対象物件が該当するか早めに確認しておきましょう。

長期優良住宅化リフォーム概要

長期優良住宅化リフォームの対象住宅は?の参考画像

長期優良住宅化リフォームの対象住宅は?

長期優良住宅化リフォームの概要を紹介します。

1)補助対象住宅

 リフォームを行う既存住宅(戸建住宅、共同住宅とも対象)
 ※事務所や店舗など住宅以外の建物は対象外
 2)主な事業要件
・リフォーム工事前にインスペクション(建物の現況調査)を実施すること
・リフォーム工事後に一定の住宅性能を有するようリフォーム工事を実施すること
・リフォーム工事の履歴と維持保全計画を作成すること
 3)補助対象費用
・リフォーム工事に要する費用
・インスペクション、履歴作成、維持保全計画作成等に要する費用
 4)補助率・補助限度額
・補 助 率:補助対象費用の1/3
・補助限度額:リフォーム工事実施後の住宅性能に応じて100~250万円/戸
 三世代同居対応改修工事を実施する場合は50万円/戸を上限に加算

出典:国土交通省ホームページ

もちろん対象になる物件は、現に存在する住宅で、築年数構造限定されていません。戸建てでも共同住宅のどちらでも大丈夫です。(共同住宅に関しては、共用部も評価基準などを満たす必要があるため注意が必要です。)

事業要件の一つにリフォーム工事前のインスペクションがあり、その項目は劣化状況の確認作業になります。

インスペクションを行う者も限定されており、これは私も所有している「既存住宅状況調査技術者(建築士しか取得できない資格)」か講習団体の登録インスペクターが対象になります。

*登録インスペクターは要確認が必要です

またリフォームの履歴作成と維持保全計画の作成も行わなければなりません。

ここでのポイントも、建築士がリフォーム計画の内容や工事結果の確認をする必要があるということです。

リフォームの工事では、建築士の資格が無くても取り扱える業務や工事が多いので着目されませんが、この長期優良住宅化リフォームでは建築士資格が必須になってきます。

そういった意味でも消費者にとって信頼できる制度です。

長期優良住宅化リフォームによる補助額

長期優良住宅化リフォームによる補助額についての参考画像

長期優良住宅化リフォームによる補助額について

補助限度額はリフォーム後の住宅性能に応じて3つの段階で限度額が設定されています。

リフォーム後の住宅性能補助限度額
評価基準型長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、

一定の性能向上が認められる場合

100万円/戸  
認定長期優良住宅型長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合200万円/戸
高度総エネルギー型長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合のうち、更に省エネルギー性能を高めた場合 250万円/戸

*三世代同居対応改修工事を実施する場合は限度額が変わります。

それぞれのハードルは高いですが、100万円~250万円が補助されるのはリフォーム工事の補助金の類でも珍しい方です。

住宅が良くなる上に、補助金がもらえるのはありがたいことです。

しかし、全てのリフォーム会社が申請できるのではなく、事業者登録をしている「施工業者」や「買取再販業者」に限られています

もしこの制度を利用する方は、早めに確認しましょう。

長期優良住宅化にはどういう工事が必要か?

どういう工事が長期優良住宅化になるのか?の参考画像

どういう工事が長期優良住宅化になるのか?

木造戸建て住宅での評価基準のイメージです。

耐震性必須項目

昭和56年6月以降の着工で耐震性に影響のある増改築が行われていない。若しくは耐震診断を行いIW≧1.0など

躯体構造などの劣化対策必須項目

  • 小屋裏・・・軒裏又は小屋裏の壁2箇所以上に換気口+ 維持保全の強化+野地板が乾燥状態など
  • 浴室・洗面室・・・浴室がUB、洗面室が防水上有効な仕上げなど
  • 土台・・・可能な範囲で防腐や防蟻の処理工事+ 維持保全の強化など
  • 地盤・・・地盤がべた基礎で覆われているなど
  • 基礎・・・基礎高さ300mm以上+ 人工芝、砂利等の敷設+ 維持保全の強化など
  • 床下・・・床下が厚さ60mm以上のコンクリートに覆われている+ 5m以下毎に300cm2以上の床下換気口を設ける+ 維持保全の強化など
  • 点検・・・区画毎の点検口の設置など
  • 外壁・・・通気構造など

また上記の必須項目とは別に、「維持管理や更新の容易性」か「省エネルギー対策」のどちらかを選択する必要があります。(共同住宅では「高齢者対策」と「可変性」の項目からも選べます)

維持管理や更新の容易性

給排水管を点検・清掃・交換しやすくする、配管がコンクリート内に埋め込まれていない、 地中埋設管の上にコンクリートが打設されていないなど

省エネルギー対策

省エネルギー対策等級3(H4年基準)に適合

窓や壁、床、天井などの断熱化、給湯器などの効率化など


現状の住宅に対し、劣化状況を見極め、上記で紹介したような工事を施していきます。

通常のリフォーム工事ではなく、ワンランク上の知識や技術が求められます。

リフォームで長期優良住宅化するメリット

もちろん第一のメリットは補助金が受給できることです。

それだけでなく、建築士によるインスペクションを受けることによって、その住宅の現在の状況が確認できます。(人間で例えるなら健康診断や人間ドックに該当します)

普段気づかないことや素人目線でみても分からない部分が多いので、プロの方に見てもらうのは、リフォームを計画する上での指針になります。

また「長期優良化」という命題通り、構造躯体や耐震性はもちろんのこと、性能が向上し、長く快適に思い出のある住み続けることができます。

対象になる方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

 

関連コンテンツ

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人

archi

普段は設計メインの建築エンジニア。 休日は趣味(スポーツ・遊び)を堪能する1児の父。 ハウスメーカーやデベロッパー、設計事務所などを渡り歩き、住宅から大規模建築まで様々な分野を取り扱うストロングスタイル! 所有資格/建築士/宅建士/AFP/古民家鑑定士/福祉住環境コーディネーター/大型免許・大型二輪/一級小型船舶免許操縦士他

-住宅, 建築

Copyright© No Architecture No Life , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.