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住宅品質確保促進法を知って賢く住宅を購入。失敗しない住宅計画の基礎知識

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2000年から施行された「住宅品質確保促進法

正式名称は「住宅の品質確保の促進に関する法律」、「品確法」とも略されたりします。

正式名称の名前の通り、住宅の品質(耐久性や性能面)を確保し、欠陥住宅を無くし、消費者がより安心して良質な住宅を購入できることを目的とした法律です。

品確法について少し解説します。

住宅の品質確保の促進等に関する法律」とは

住宅性能保証制度の長期保証は、構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分に発生した瑕疵を対象としています。「構造耐力上主要な部分」及び「雨水の浸入を防止する部分」とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」において定められている部分を指しています。法律の具体的な内容は以下のとおりとなっておりますので、ご参考にしてください。

マイホームは一生の買い物とも言われます。せっかく手に入れたマイホームの性能に著しく問題があったり、生活に支障を来す重大な欠陥があったりしては大変です。そうした住宅に関するトラブルを未然に防ぎ、そして万が一のトラブルの際も紛争を速やかに処理できるよう平成11年の通常国会において制定されたのが「住宅の品質確保の促進等に関する法律」です。

出典:住宅保証機構

この制度を利用することによって、「住宅ローンの金利」の優遇や、「地震保険」などの割引などが適用になります。

元々は「新築住宅」のみの対象でしたが、2003年の改正等により、「既存住宅」も対象になりました。

この法律では、住宅品質確保促進法を主に3つの制度を設けています。

  • 住宅性能表示制度
  • 住宅専門の紛争処理体制
  • 新築住宅における瑕疵担保期間10年末の義務化

それぞれについて解説します。

住宅性能表示制度

住宅性能表示制度とは?の参考画像

住宅性能表示制度とは?

住宅の性能の表示項目を10分野32項目に分け、第三者が判断できるように共通のモノサシ(評価表示)で表示しています。

また「設計住宅性能評価」と「建設住宅性能評価」の2種類あり、「設計住宅性能評価」は文字の通り、設計段階(家を建築する前)の評価を知ることができ、「建設住宅性能評価」は、住宅の建設が開始されてからの評価。設計図面通りに工事が行われているかなどを評価します。

*既存住宅でも性能評価を取得できます。

構造の安定(地震に対する強さ)

地震などが起きた時に、住宅の損傷の受けにくさや、倒壊のしにくさを「等級1」から「等級3」の3段階で表し、「等級3」が一番高い評価になります。

等級1・・・新耐震基準である現行の建築基準法の耐震性能を満たす水準になります。

  • 数百年に一度程度発生する、震度6強から震度7程度の地震に対して損傷しない。
  • 数十年に一度程度発生する震度5程度の地震に対して損傷しない。

等級2・・・等級1の1.25倍の地震に対しての強さ

等級3・・・等級1の1.5倍の地震に対しての強さ
第4号建築物(木造住宅で階数が2以下)で構造計算を行わない場合も、項目を満たせば耐震性能が評価されます。

  • 建築基準法での必要壁量以上の存在壁量を設置する。(耐震等級1の場合、この項目のみでOK)
  • 準耐力壁等を含めた耐力壁の存在壁量が、各等級による必要壁量以上である
  • 耐力壁線が住宅性能表示の規定以下ですある
  • 存在床倍率が必要床倍率以上である
  • 各部位の継手・仕口が基準に適合さいている
  • 梁や胴差などの横架材などの寸法が適切

等級2や等級3を目指す場合、木造2階建でも構造計算が求められます。

火災時の安全(火災に対する安全性)

住宅の中で火災が起きた時に、安全に人が避難できるように、住宅の燃え広がりにくさや避難のしやすさ、隣の住宅が火災の時の延焼のしにくさを評価。

劣化の軽減(柱や土台などの耐久性)

長くその住宅に住むために、柱や土台などの構造の躯体に使われる材料の劣化を軽減させるための対策がどの程度厚くこうじられているかを「小劣化対策等級」という形で3段階で評価します。

維持管理・更新への配慮(給排水、ガス配管の清掃や補修のしやすさ、更新対策)

項目は「維持管理対策等級」で3段階になります。

温熱環境・エネルギー消費量(省エネルギー対策)

項目は「地域別のエネルギー等級」で4段階になります。

空気環境(シックハウス対策・換気)

ホルムアルデヒドなどの化学物質の濃度や建材の選別、換気方法などが評価基準になります。

光・視環境(窓の面積)

それぞれの方角の窓の大きさなどが評価の対象になります。

「単純開口率」と「方位別開口率」で数値を求められます。

音環境(遮音対策)

騒音をどの程度軽減若しくは防げるかの評価になります。

「重量床衝撃音対策」「軽量床衝撃音対策」は新築マンションに該当する項目で5段階評価

他にマンションては界壁の透過損失が4段階評価

新築の戸建住宅では、外壁開口部の通過損失が3段階で評価されます。

高齢者への配慮(高齢者や障害者への配慮)

「高齢者配慮対策」という項目で5段階の評価になります。

防犯対策

開口部などの侵入防止対策についての調査結果が求められます。

住宅専門の紛争処理体制

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もしもの時の住宅専門の紛争処理体制

建設住宅性能評価書」が交付された住宅でトラブルが発生した場合、「指定住宅紛争処理機関(国土交通大臣指定)」に紛争処理を依頼することができます。(設計住宅性能評価書のみでは申請はできません)

指定住宅紛争処理機関は、第三者的な立場の建築士や弁護士で構成されており、迅速に対応できるよう「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」も定められています。

新築住宅における瑕疵担保期間10年の義務化

新築住宅の場合の瑕疵担保期間10年の義務化の参考画像

新築住宅の場合の瑕疵担保期間10年の義務化

新築住宅のみ対象(建築請負契約と売買契約)ですが、「瑕疵担保期間」が10年間の義務が命じられています。(完成後1年以内の住宅)

対象となる箇所ですが、基本構造部分の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」の瑕疵(その本来の目的を果たせない)箇所に限定されます。

基本構造部分

「構造耐力上主要な部分」・・・柱、壁、耐力壁、基礎、地盤、土台などの構造躯体

「雨水の侵入を防止する部分」・・・屋根や外壁の仕上げ、下地、開口部など

上記の内容が、販売会社や施工会社からの引き渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務づけられています。

この10年間は短くすることはできません。

しかし、契約時に特約を結ぶことによって、20年を上限に延長することは可能です。

住宅品質確保促進法を知って賢く住宅を購入。失敗しない住宅計画の基礎知識 まとめ

住宅の購入者の不安を解消してくれたり、安心ができる制度です。

専門的な要素が多いですし、性能表示などは、間取りによって取得できる等級にも限度があるので、住宅の購入や建築で悩まれて入る方は、販売会社や建築士の方に相談するのがベストです。

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  • この記事を書いた人

archi

普段は設計メインの建築エンジニア。 休日は趣味(スポーツ・遊び)を堪能する1児の父。 ハウスメーカーやデベロッパー、設計事務所などを渡り歩き、住宅から大規模建築まで様々な分野を取り扱うストロングスタイル! 所有資格/建築士/宅建士/AFP/古民家鑑定士/福祉住環境コーディネーター/大型免許・大型二輪/一級小型船舶免許操縦士他

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