建築 建築士

建築設備に特化したポジション「建築設備士」

今までに「一級建築士」や「二級建築士」について紹介した記事を書きました。

今回は国家資格の中でも、建築設備に特化した「建築設備士」について紹介します。

建築設備士とは?

建築に「建築設備」は欠かせない!の参考画像

建築に「建築設備」は欠かせない!

建築設備士はどんな資格か?

建築設備士は、昭和58年に創設された資格で、建築士から建築設備について求められた場合に適切なアドバイスができる資格です。

建築士法で、大規模な建築物などの設計・工事監理を行う場合、建築設備士の意見を聞いた場合は、設計図書や工事監理報告書で、その内容を明らかにしないといけません。

建築設備士として、実務経験5年以上に加えて一級建築士を取得した場合、「設備設計一級建築士」の講習・修了考査を受けれる事が可能になり、また建設業法の電気工事・管工事の専任技術者や主任技術者にも一年の実務経験でなることができます。

建築士とはまた別なメリットがあります。

建築設備士の受験資格

建築設備士の受験資格要件です。

建築士関係の資格とは少し違うので注意が必要です。

①大学、高等専門学校、高等学校、職業訓練校。専修学校等で指定科目を修めて卒業+実務経験2~6年以上(学校と課程による)

②一級建築士、一電気工事施工管理技士、一級管工事施工管理技士、空気調和・衛生工学会設備士、第1種・第2種・第3種電気主任技術者+資格取得の前後を問わない実務年数2年以上

③建築設備に係る実務の経験9年以上

学歴+実務経験、資格+実務経験、実務経験のみに分かれているのが特徴です。

それぞれの実務経験の年数にも違いがあります。

建築設備士の試験日程

建築設備士の試験スケジュールの参考画像

建築設備士の試験スケジュール

建築設備士の試験は、一級建築士や二級建築士の試験と同じく「学科」と「製図」に分かれています。

建築設備士 願書申込

建築設備士試験の願書の取り扱いは、2月~3月から開始され、申し込み自体も3月中に対応されることが多いです。

実務経験や学歴を証明する書類の準備等に時間がかかるので、前もって調べておく必要があります。

各スケジュールについては、3月頃に建築技術教育普及センターのホームページで公表されます。

建築設備士 学科試験の日程

毎年月の第4日曜日

建築設備士 製図試験の日程

毎年8月の第4日曜日

建築設備士 合格発表

「第一次試験」(学科)・・・・・・・7月末~8月初旬

「第二次試験」(設計製図)・・・・・11月頃

製図試験の準備のためにも、学科合格の見込みがあれば発表を待たずに試験対策を行いましょう。

建築設備士の試験内容

建築設備士の試験内容とは?の参考画像

建築設備士の試験内容とは?

建築設備士 学科試験

学科試験の場合は、課目が「建築一般知識」「建築法規」「建築設備」に分かれており、令和2年の試験からは、四択の卓上機の持ち込みが可能となります。

各科目の時間割合も変更されるので、見合った対策が必要になります。

建築設備士の製図試験

二次試験の「設計製図試験」も「建築設備基本計画(必須問題)」の問題数が11 問になり、選択問題は「計算問題 1問」か「系統図又は単線結線図 1問」のどちらか。

共通内容は「空調・換気設備の平面図 1問」「衛生給排水設備の平面図 1問」「電気設備の平面図 1問」に変更されます。

多用化される建築設備の内容に合わせた試験内容に変わりそうですね。

建築設備士について まとめ

今回は「建築設備士」について紹介しました。

建築設備士は建築士ほど独占業務はありませんが、「延べ面積が2,000平方メートルを超える建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合」は建築設備士の意見を聴くよう努めるようにと、重要なポジションであることには変わりはありません。

建築士自体が扱う範囲が広いため、設備の分野はその道のプロに委ねるのも一つの方法です。

試験制度が変わるみたいなので、よりレベルの高い建築設備士が増えていけばいいですね。

 

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archi

普段は設計メインの建築エンジニア。 休日は趣味(スポーツ・遊び)を堪能する2児の父。 ハウスメーカーやデベロッパー、設計事務所などを渡り歩き、住宅から大規模建築まで様々な分野を取り扱うストロングスタイル! 所有資格/建築士/宅建士/AFP/古民家鑑定士/福祉住環境コーディネーター/大型免許・大型二輪/一級小型船舶免許操縦士他

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